2019.10.22

最終回 1ヵ月間を振り返って

9月6日 最終発表会

ドキドキしながら朝を迎える。約1ヵ月間の城崎生活も終わりだと考えると、感慨深い。

最終日。

今日はCEPのまとめとなる発表の日だった。会場には、西村屋さんの社長や会長だけでなく、お世話になった客室係のお姉さん方やフロントの皆さんも来ていただいた。
皆さんを目の前にすると、とても緊張する。「頑張って練り上げた内容になってる。大丈夫、大丈夫」と言い聞かせ、発表に臨む。

私は城崎温泉で旅館・ホテルの業務を通して、その現状や労働環境・離職率について現地調査をした。

焦点を当てたのは、「出身地による離職率の差」だ。
宿泊業の離職率は高い。ただ、他県出身者とくらべ、地元出身者のほうが“土地に慣れている”“帰省しやすい”という理由で、比較的離職率が低いと知ったことが、このテーマに興味を持ったきっかけだ。

城崎温泉の旅館・ホテル8軒、約90人に協力してもらい、アンケートを実施。

「業務についてどう感じているか」という質問には、地元・他県出身者に差はほとんどなく、両者とも「満足している」という回答が約8割を占めていた。

「労働環境への不満」に関しても同じで、「労働時間が長い」「残業がある」「重労働」という声が多かったほか、「休みが取りにくい」という回答があった。特にお盆の時期は宿泊者が多く、私自身シーズン期の「心身的つらさ」を、身をもって経験した。

旅館・ホテルの離職問題は、「城崎という土地への思い入れ」が関係しているのではないだろうか。そして、労働時間・業務を改善するとことで離職率を減らせるのではないかと考えた。

解決策として提案したのは3案。
①従業員と城崎のつながりを強めるイベントの企画
②業務を兼務できるシステム策定
③経営者・管理職が現場業務を実際に行い、改善策を探る

1つ目は従業員向け交流会の企画・開催や、城崎で行われるお祭りなどイベントへの参加促進だ。
「城崎」という土地に愛着を持ってもらうため、従業員同士や他の旅館・ホテル、他業種の人たちと交流が必要だと感じた。

特に他県出身者が地元に根づき、友人・仲間が増えることで連帯感が生まれ、悩みや楽しみを共有する。そこから城崎への愛着が生まれ、お仕事を続けやすくなるのでは、と考えた。

2つ目の「兼務」は、客室係・フロント係など業務を専門化・固定化するのではなく、誰でも担当できるようにフレキシブルにすることでシフトを組みやすくし、「休みの取りづらさ」を解消させるプランだ。

最後は、定期的に経営者・管理職が「現場に出る日」を作ること。
業務改善のヒントが得られるだけでなく、従業員の声が届きやすくなる効果があるのでは、と思う。

以上を、メンバーたちと発表した。ただ残念なことに、発表後、経営者や従業員の話を聞く場がなく、意見や感想がわからなかった。私たちの気持ちが伝わり、今後、生かしてもらえたらうれしい。

最終発表の終了後、全員で。 西村屋さんから修了証書をいただきました!


最後に

この1ヵ月間、本当にいろいろな経験させていただいた。接客だけでなく、効率的な仕事の進め方、臨機応変な対応、スタッフ同士のチームワークなど学んだ。

CEPメンバーとのグループワークも良い経験だった。課題解決に向けた発表をするため、相手の考えを聞き、自分の意見も伝え、互いに切磋琢磨する日々。意見がすれ違い上手くいかなかったことも、もちろんある。これからの大学生活、そして社会人になってもこの経験は生かされるはずだ。

サービス業のやりがいは、お客様と身近に関われることだと思う。
直接「ありがとう」という感謝の言葉が聞ける。
おそらく就職したい人は多数いるだろう。私も、お客様からの感謝や応援の言葉が「糧」となっていた。しかし、そこには様々な改善点がある。
これから日本では東京オリンピック・パラリンピック、大阪万博などの世界的なイベントが行われる。近い未来、サービス業の方が働きやすい環境になれば良いなと感じた1ヵ月間だった。

最初は不安だらけの毎日でしたが、最後の日には達成感で溢れていました。西村屋さんをはじめ城崎温泉の皆さま、長い期間私たちを受け入れていただき、ありがとうございました。感謝の気持ちでいっぱいです。

そして色々な困難を一緒に乗り越えた、CEPメンバーのみんな。一緒に過ごせてよかった。

本当にありがとう!