2019.10.28

トロント滞在日記 #7

9月30日[6日目]:Charile’s Free Wheels

今日はNPO団体「Charile’s Free Wheels(CFW)」を訪問。ステイ先からは1時間くらいの距離で、ダウンタウンの地下鉄駅からストリートカー(路面電車)に10分ほど乗ると、線路沿いに、事務所がある青い建物が建っていた。

この地域は、ダウンタウンでも治安が少し悪いところ。「 Charile’s Free Wheels 」と看板が掲げられた入り口には、自転車整備の道具や修理を待っている自転車がズラリと並んでいて、その奥にある小さなMeeting roomに案内された。

最初、普通の自転車屋さんなのかなと思ったが、実は「Ya Bikes!」というショップとオフィスを共同で使っていることが判明。入り口は、パートナーのお店だった。

CFWは、12~25歳の若者たちに、自転車の仕組みや乗り方、修理方法を教えるほか、ツーリング、キャンプイベントの企画・運営している。トランスジェンダーやノンバイナリージェンダー(男性・女性どちらでもないセクシャリティのこと)を対象にしたプログラムもある。活動を通して、自転車の楽しさを伝えるだけでなく、リーダー育成にも取り組む団体だ。

壁には、自転車の工具がいっぱい


印象に残ったプログラムは、自転車を一から組み立てようという「Build-A-Bike Programs」だ。週1回・全20回、自転車の構造や組み立て方を学びながら、自分だけのオリジナル自転車を作る。

なんと、作った自転車は無料でもらえるそうだ。

その秘密を、Executive Director・ Alix Aylenさんに聞いてみた。

彼女は「街中に捨ててある自転車や、もう使わない自転車を回収し、お店でバラバラにする。そのパーツを再利用して、プログラムを運営している」と、自転車のリサイクルを通した若者支援について、丁寧に話してくれた。

自分がカナダに来て感じたのが、慈善活動や、困窮する人々への支援団体が多いことだ。日本と比べてチャリティー団体やNPO団体が多いのは、貧困層やマイノリティに対する、国民の意識の差なのかなと思う。

いつか日本にも、このような時代が来るのだろうか。

CFWのExecutive Director・Alix Aylenさん(中央)と